第127回 コツ通りに花と実のなる木を
お花見の季節がやってきましたね。冬のような寒い日が続いた春でしたが、やっと3日遅れで、東京の桜の名所も満開を迎えました。
4月5日7日8日と三日間、谷中・日暮里周辺の桜の花巡りをガイドして来ました。大勢の人達で賑わっていました。南千住にも駅前の土手沿いや汐入の隅田川べり・スポーツセンターの横・大フミキリの都営住宅前・コツ通りの日光街道へ出る角に一本きれいに咲いています。
我々日本人は、今も昔もみんな桜の花が好きですね。ぜひ、家から飛び出して桜の花を見に歩いて下さい。気持ちが癒されますよ。
現在、コツ通り「都道464号線」も平成27年3月までの完成を目指して東京都が電線地中化の工事を進めております。道路燈歩道、ガードレール、そして街路樹です。
街路樹には頭を痛めております。それは、木の種類の選定と「植えるべきである」と「無い方が良い」と意見が分かれている問題です。
私は、街路樹は植えた方が良いと思っていますが、都の方では街路樹の種類がある程度決まっているのですが、私は花が咲いて眺めての楽しみと、実がなれば収穫の楽しみと二度楽しみがやって来る木を植えたいと思っていますが、思うようにはいきません。全員の意見が一致しなければならないからです。
桜ですとほとんどがソメイヨシノです。オオシマザクラとエドヒガンの雑種で巣鴨のとげぬき地蔵近くの染井村の植木屋から売り出されたといわれていますが、挿し木や接ぎ木で増やしていったので日本中のソメイヨシノは一本の木からコピーされたようなものです。コピーなので、花を咲かせる時期も同じ、だから、一斉に花を咲かせ一斉に散る上、環境の変化や病虫害に弱く、病気が広がると全ての木が枯れてしまうのです。ヤマザクラやコヒガンザクラ等は、数百年の寿命があり、各地で今もなお見事な花を咲かせて人々を引きつけ喜ばせています。どのよううな街路樹が良いのか、皆様の声を聞かせて下さい。℡090(4203)6566杉山まで
昭和29年にコツ通りは柳の木を街路樹として南千住駅前から現在の城北信用金庫前の通りへ植えました。その後のアーケード新設のために駅前と城北信金前を残して全て柳の木を撤去してしまいました。そのアーケードも老朽化のために昨年2月に全面撤去し、現在に至っております。
昨年、城北信金前の柳通りは「やまぼうし」の木に植え替えられ、コツ通りは「ハナミズキ」ではどうかと都では話を進めています。
私は大人も子供達も美しい花を眺められ、その後に実の収穫ができれば商店街としても二度にわたって、イベントが開催されて楽しめるのではないかと思っています。みんなで可愛がって植物を育てその結果の実である果物を味わえ、大人も子供も共通の喜びの持てる街路樹を植えたいと考えています。日暮里の寺々には、一本でも花の咲く木が植えてあり、訪れる人を癒してくれますが、残念ながら南千住の寺や公園に花が咲く木がほとんどありません。落葉や虫がイヤだと言う住民の声で進まないようです。昔からの人の暮しが変ってきて植樹の件はしばらく私を悩ませると思っています。
すまいるたうん第211号平成24年4月13日