第38回 続・千住大橋

先月号で千住大橋の歩道の掃除のことを書きましたが、早速、大橋南詰の角吉(かどきち)さんの吉田延子様より「今まで掃除は店の前だけだったので、橋の上の掃除に協力したところ、橋の南千住側の西手に建っている「八紘一宇(はっこういちう)【※世界を一つの家にする意】の石碑の周りが、いつもゴミで汚れているので、区に電話して注意書を立てて貰うことになりました。」とお電話を頂きました。

本当にありがたいことです。皆様の協力で少しでも公共物がきれいに大切に扱われることを願っております。

10月4日の朝、私達も橋の上の清掃を行いました。11月は第二土曜日の朝に行う予定です。

江戸時代、東京の街は土地の2割は町人が住み、残りは全て大名達武士の土地でしたので、皆で少ない場所をきれいに使いやすいよう心掛けて生活していました。

「江戸しぐさ」という江戸の人々のやり方、身のこなし、ふるまい、皆が明るく暮らしていけるよう色々考えて生活していたようです。

残念ながら、近頃は自分さえ良ければ他人はどうでも良いと生活している人が多いのでしょうか。町は汚れ、公共物はすぐ壊され、人の迷惑も考えず、勝手気ままな行動が多いように見受けられ、我々の世代の子供達への「しつけ」がなされてなかったと深く反省しています。

そして、少しでも人の為に思いやりが持てる社会にしたいと微力ですが、努力しています。

家族団欒、食卓を囲み、その日の出来事を話しながら食事することがなくなり、一人一人で食事を済ませてしまうことが多いことに原因があるのかな?と思います。

ちなみに、吉田家は江戸初期以来、船荷の木材や薪や炭穀物などの商業活動を行って現在に至っています。

有形文化財(古文書)で明和9年(1772)~文政10年(1827)の千住材木仲買に関する大切な資料が三点、区に登録されており、河岸(かし)の発生や活動がよく理解され、今までの保存のご努力に深く感謝申し上げます。

一人一人が木をつければ町中や道路がきれいになります。ぜひ、皆様、心掛けをお願いします!  まいたうん57号(2003年10月