第54回 ららテラスが出来て

集合商業施設が南千住駅の東側に4月に開店して早8ヶ月が過ぎました。出店情報が入って3年、当初心配していた通り、コツ通り商店街の小売商の集合体としての様相が大きく変化して事業所の町並みへと変わって来つつあります。

10月に入ってコツ通りで100年も青果商を営む近藤さん(4代目)より「商店街有志の売り出しをやろう。」と声掛けがありました。最初、参加店16店で話し合いの会合を週1回で始めましたが、あまりお金(経費)がかかるとの理由で、2回目あたりから参加店が減り始め、現在は10店(加盟店128店舗のうち)です。12月24日(金)より、広告を出し特売店としてスタートすることになりました。

毎月合同広告料が1万円で特売は毎週金曜日と定めていますが、、私の考えるところでは、今これだけ販売能力が落ち込んでいる時に少額の割引率などでは客は集まって来ません。

大型スーパーは、イトーヨーカドー・オリンピック・シマダヤ・三徳・みかわや・ライフ・ブーベル・パパス・カネキチ・サンキュウ・つるかめ、そしてリブレ京成(ララテラス)と1km~2km内に12店舗もあり、毎日のように美しく印刷されたカラー広告が入り、金曜・土曜等は20枚近くの広告紙が配達されます。消費者はその広告の品物値段を比べて自転車で買物しています。

「リブレ」が開店して予想と全然違ったのは、自転車の買物客が予想の3~4倍と多く、自動車の客は少なかったそうです。それに一人の購入資金が予想に反して少額だったと、ララテラスの事業主体である三井不動産(株)から運営受託している(株)ららぽーとの総合支配人の鳥屋さんが発表しています。

このような状況の中で我々コツの小売人が微々たる割引で客が戻せるか不安があります。

たとえば、各スーパーが目玉商品として宣伝しているのが、上白糖(白い砂糖)と卵です。(青果物は台風の影響で超高値で比較せず)

小店では卵は1パック200円~220円、上白糖が1kg165円~180円ですが、それをスーパーでは卵88円、上白糖78円で限定1000名様で売り出しています。到底、太刀打ち出来ません。それに対抗するには、その店にしかないものを販売することだと思います。

現在、コツ通り商店街は、加盟店128店舗は、北千住側から「花の萬力」「飯塚薬局」「セブンイレブン」「斉藤酒店」「飯田肉店」「スーパーやまざき」「金竜堂薬局」「サトウメガネ」「朝日堂パン」「金子製麺」「矢島豆腐店」「お茶の鈴木園」「小寺米店」「田口呉服店」「小堀米店と弁当」「渡辺文具店」「斉藤洋品店」「サンエス電気」「古屋貴金属店」「入江金物店」「ゆうき屋婦人服店」「栗本商店」「野沢パン店」「岩田洋品店」「高橋くだもの店」「スヴ二―ル」「ファミリーマート」「五月売店」「重盛ゼイタクセンベイ」「信濃屋酒店」「野田屋酒店森谷」「太洋堂書店」「近藤青果店」「サイセイ堂薬局」「伊勢川化粧品店」「魚せい」「鯛焼の浪花屋」の37店舗が物品小売商で、後は飲食業と会社事務所、クリーニング・理髪店・美容院等で構成されている商店街です。

道路幅が23.5mと広く大型車両の通行が激しいです。歩道はあるのですが、アーケードはところどころが切れており、20余年経ち老朽化が進んでいる状態です。

今後、商店街会費やアーケード維持費も支払えなくなって来るのではないかと思います。

西口再開発ビル(28階建、1~2階が商業施設、3~4階が公共施設、5~6階が駐車場、7階以上28階までが分譲住宅、地下1階が駐輪場の予定)が平成20年の春には完成とのこと。

常磐新線「つくばエクスプレス」が17年秋に全線開通、その後、続々と東口「旧汐入地区」に40階建のビルが4棟建設され、4年後には汐入地区の人口は2万5千人に達する予定です。それに東口と西口を結ぶ331号線が今の「古屋貴金属店」などのあたりを通って、幅23mで太陽柳通りと直結し、千住間道を通って明治通りへ抜ける道路が2010年(区発表)が出来ます。これにより、コツの商店街は、南北に分断されて、いよいよ商店街としての形が無くなって来るのではないかと思います。西口ビル開発にあわせて、コツ通り商店街も変身しないとだめだと思っています。

天王様(素盞雄神社)は。俳聖松尾芭蕉の細道旅立ちの地として歴史的にも記録されているし、奥の細道旅立ちの謎の一週間の空白時間も栃木県の下野黒羽藩大関土佐守下屋敷と文化館主任専門員野尻かおる先生が調査結果を発表しています。

それで一つの案として、今のアーケードを撤去して、電線類の地中化・歩道のカラー舗装化・街路樹・街路灯・休憩の為のベンチ「特に街路樹は春に花が咲き、秋には収穫祭が開かれる」そして奥の細道としてコツ通りを北の西側から南へ、東側の南から北へという一周コースに順番に松尾芭蕉が訪ねて俳句を作ったその俳句碑を立てて一巡りすると奥の細道を完歩したこととして、上がりの天王様で富くじを引いてもらって賞金・賞品を差し上げるというのはどうでしょうか。

周遊コースで楽しく散歩ができ、買物や会話が出来る憩いと癒しの場所を作りたいです。湯茶のサービスやトイレ、観光案内人がいてガイドし、各店の名物品の展示販売等、色々考えられます。是非、実現させたいです。そのためには、商人や町の人の意識を変えなくてはと思います。

5年位前にコツ通り商店街の応援歌を作って発表したのですが、誰も乗って来ませんでした。声一つ掛けられず、淋しい思いをしました。

メロディはリパブリック賛歌(ヨドバシカメラのCMと同じ)です。

歌詞は、次の通りです。

 

一 コツコツ歩こうコツ通り みんなが楽しい商店街

JR駅のすぐそばよ 近代工業の発祥地

二 コツコツ歩こうコツ通り みんなが明るい商店街

地下鉄のすぐそばよ 吉田松陰地

三 コツコツ歩こうコツ通り 人情あふれる商店街

千住大橋すぐそばよ松尾芭蕉の旅たち地

四 コツコツ歩こうコツ通り 心がかよう商店街

延命地蔵のすぐそばよ 近代医学の発祥地

平成16年12月