第18回 今、生活している地域に愛着を持とう

2002年のお正月もあっと言うまに通りすぎてしまい、小正月がやってきました。どうぞまた一年よろしくおつきあい下さい。このあいだ鏡開きをやってお汁粉を食べたと思ったのに、まったく時間のたつのが早いですね。戦前の昭和16年(1914)ごろのコツ通りの商家や職方の家では「まゆだま」桑やアカメガシワの枝に餅や団子などを沢山つけて1月15日の小正月に飾るもの)を店内や神棚などにそなえて繁昌を願ったものです。または柳の枝に菓子種で造った球(白色や赤色)を数多くつけて、その間に宝船や鯛や小判など吊るした縁起ものも飾りました。それはきれいなものでした。

これから2月に入ると寒餅で寒中ついた餅で海鼠の形にしたもので海苔や大豆や七味やごま等が入っていた それを小口に切ってかき餅にする)をつき、その餅を切るのが私の役目でした。今はいろいろな行事の型が変わってきてさびしい思いをしています。良い行事は残して行きたいものです。1月6日の9時から南千住の招副神めぐりが26名の参加者で行われました。3丁目の方目の方8丁目の方各丁目から荒川の方や日本堤の方もおられました。古地図(江戸(1700)もの)明治、大正、昭和もの6枚を教材として12時30分まで楽しく勉強しました。コツ通りで首切りや死者の火葬が行われたところ、女郎屋や芸者屋、料亭のあった場所をめぐりながらそのなりたちや消滅の原因、近代工業地の発展など神社やお寺をまわりながら一つ一つ学習し過去から現代へ。今、自分が生活している地域をよく理解し、愛着を持つことが大切であることをわかっていただけたと思います。JR駅前の「ぎょぎょや」で天丼と貝汁を食べ福引きをして楽しく解散しました。東京新聞の鬼塚所長さん御協力ありがとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

仙成こと杉山六郎

2002年01月まいたうん36号