第112回 コツ通り商店街の現状

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくミニコミ紙をご愛読下さい。

年頭にあたり健康が一番幸せだと思いました。健康の定義は難しいですが、自分の意志で行動でき人々と会話ができ日常生活が人の力を借りずに暮らせることが一番だと思います。今、健康な方はそのことに感謝するべきですね。その上、まずまずのお金があればよいですが。

お金といえば、我々小売商は金が無くて飯が食えなくなって来ました。

コツ通り商店街は80年前には200余の店が並び営業しておりましたが、平成22年に南千住駅前の開発が終わり分譲マンションの片隅に一、二階に分かれて20余の店が開店しましたが、大手の企業の進出で周辺の小さな店は閉店に追い込まれてしまいました。1キロ圏内にイトーヨーカドー・オリンピック・福太郎・三徳・リブレ京成・スーパーバリュー・シマダヤ・ワイズマート等があったところへ平成22年10月に売場面積が1,500坪のライフが開店し安売り競走に拍車がかかり、既存店の売上の減少で毎月赤字経営となり、シャッターをおろすようになってしまいました。

コツ通り商店街も三年前には140店舗の加入があったのですが、今は40店舗となり、イベント(祭、盆踊り、その他)が資金と人材不足で出来なくなってしまうかもしれないと心配しております。

大型店は地域との協調は無く、商店会への加入もしてくれない店が多いです。時代の流れと共に我々の生活様式も大変化しました。昔のことを望んでも無理であることは、理解していますが、その変化についていけません。80年以上営業を続けていた店がここに来て何軒も閉店し淋しい限りです。さらに、閉店後、しもた屋(普通の玄関ドアのある住宅)になってしまうのが、商店街としては痛手です。

現在、コツ通り商店街は35年前に作ったアーケードを昨年11月より撤去工事に入ってます。老朽化が進み、鉄材部品の落下が年に3~4回あり、通行人に当る危険な状態となってきました。そのため、都の補助金(工事費3,300万円の内2,500万円)が貰えるようになりましたので通行する方々や近所の方々にご迷惑をおかけしますが、ご協力をお願いし、無事に工事を終了させたいと思っています。アーケードの新設の工事費1億6,000万円はありませんが、街並み整備は進めていきます。

400年前から江戸四宿五街道(日光街道・奥州街道)として盛えて来た宿場町です。その特徴を生かした形を取るか、また松尾芭蕉の「奥の細道」の江戸からの旅立ちの地としての形を取るか等皆さんと良く話合いながら進めて行く考えです。 暗い暗いと皆さんから言われますが、街路燈(5,000万円)の設置は考えておりません。コツ通りは区道ではなく都道ですから、東京都との交渉をしなければならず、大変な苦労がいるのです。街路燈一つでも道路燈と歩道燈とは違うのです。街路樹にしても細かい規制があり、色々と制約を受けます。それを満たすには皆さんの声「要望書」が必要になります。その節には署名を願います。

商店街が消えると伝統文化と防火防犯面の安心で安全な町「都内で二番目、素晴らしい」がなくなってしまいます。良い知恵を貸して下さい。       仙成こと杉山六郎

すまいるたうん第166号 平成23年 1月13日