第100回 時の流れ

明けましておめでとうございます。アッと言う間に正月三ヵ日と七草がゆも鏡開きも終わってしまいました。時の過ぎる早さを感じる年齢となりました。

さて、平成22年1月29日JR南千住駅西口の再開発ビルの竣工式が行われます。

平成12年からの事業で完成ビルの名称は「アクトレスティ南千住」と呼ばれます。建物内は一般住宅が215個と商業施設及び区の南千住ふれあい館と区民事務所が入り4月一日より業務が行われます。永い間、関係者の皆様のお骨折りと地域住民の協力により完成した建物であり、これからの地域発展の大きなカギを握っており我々周辺住民もこれを寂れ行く下町の建て直しの起爆剤にしたいと考えてます。

千住宿の絵馬屋吉田晁子さんのおじいさん吉田東斎さんが120年前、このビルの位置から回向院を通して小塚原縄手を描いた墨絵が残されていますが、駅前には何も無い野原が広がり、お地蔵様とお題目搭と法華庵が正面に左に上野の山と左下に浅草寺の五重塔があり、奥州街道と日光街道お一本道があるだけです。JR東口側汐入地区を含めてこの変りようには驚くばかりです。人口が増えてますが、人々の生活「買物の仕方」が大きく変化し、戦争前から昭和40年前半のコツ通り商店街の繁盛振りが嘘のようで、今は店を閉めシャッター通りに変化し、140店が60店へと数年すると無くなってゴーストタウンかと心配します。自由競争の名のもとに大型スーパーが24時間営業のコンビニと共に進出し資金力のない小売商を廃業に追いやっています。 先日旧千住製絨所「ラシャ場」のあと地に1200坪の大型スーパー「ライフ」の出店説明会があり営業時間が9時~25時30分までの深夜営業とのこと。なぜ、これほどまでにやらなければならないのでしょうか。業者は「利便性の為」と強調していましたが大量生産の大量消費が良いのでしょうか。一つのものを大切に使い切る習慣が無くなってしまい、物を粗末にする習慣を身につけてしまいました。 その結果、人間のこころまで変化してしまい人間そのものをおろそかにする気風が強く表れて来ています。老人や子供を大切に気遣う習慣も薄れ若い人同士でも思いやりの精神が無くなってきているように思います。大量販売のむき出しの売り方が「こんなにあるんだから一つぐらい取ってもいいだろう」と万引きの横行が警察を悩ませています。 贅沢で優雅な暮らしにあこがれ経済的には困ってないのに小遣い稼ぎに自分の娘に売春行為をさせて稼いでいたと新聞が報じてました。

昔は明日のめし代がなく一家が飢え死にしてしまうがため、泣く泣く娘に売春させたとありますが、現代人はなんたる精神の堕落か、みんなで少しづつでもいいですから自分の生活習慣を見直していきましよう。昔の人々の暮らしぶりの良い所はあ大いに学んで行くべきです。古いものをなんでも捨ててしまうのではなく、人を大事に物を大事にしていきましょう。これからも、愛読して下さい。

仙成こと杉山六郎  すまいるたうん第130号

平成21年 1月14日